ひきこもり当事者が研究員に 大阪公立大がメタバースに「インドアライフ研究所」開設

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大阪公立大学は6月、インターネット上の仮想空間(メタバース)に「インドアライフ研究所」を開設した。ひきこもりの当事者を研究員として迎え、支援される側から研究の主体へと転換することで、自己肯定感を高め、自立につなげる狙いがある。

研究員になれるのは15~64歳で、6カ月以上おおむね自宅で過ごし、就学や就労、地域活動などの社会活動を避けている人。ひきこもりの経験をもとに、支援のあり方に関する研究に参加してもらう。

研究所には大阪府も参画しており、当事者の知見を制度設計に生かしたい考えだ。大学内でも医学研究科がオンライン集団療法に関する研究を進めているほか、今後は企業や自治体、医療機関、研究機関からの依頼を受け、研究テーマを立ち上げていく。

研究員の活動の対価として、メタバース内でコインが支給され、就労に向けた講座を受講できる。来年度には研究成果をもとに事業化し、研究員の人件費をまかなう計画だ。

研究所では学生らがコミュニケーターとしてサポートするほか、不安や困りごとがあれば臨床心理士に相談できる。不登校支援カウンセラーの井上美千代さんは「匿名で参加でき、直接的な対人関係に比べて心理的安全性が高い。他者とつながるハードルが下がる」と説明する。

研究所を開設した大阪公立大の野村恭代教授は「必要なのは支援よりも、自尊心の回復。ひきこもりの経験を専門性と捉え直すことで、社会の側の価値観も変えていきたい」と話す。

申し込みはインドアライフ研究所のホームページ(https://www.indoorlife-lab.jp/)から。

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